HDDとSSD 前編

日常業務にかかせないパソコン。

Windows7のサポートが終了し、Windows10搭載のパソコンを購入したり、7から10へとバージョンアップしたり。

私の職場でもパソコンの入れ替えやバージョンアップによってパソコンが余っている状態に。

ここがパソコンの墓場か。

 

サポートが終わったとはいえ、まだまだ使えるパソコン。
廃棄してしまうのはもったいない。

7から10へバージョンアップはしたものの長年使ってきたパソコンなので動作が重くなってきている。
だからといって廃棄してしまうのももったいない。

昔に比べてパソコンの価格もさがり、消耗品といっても過言ではない気はするものの1台10万から20万円くらいの費用がかかります。

使えるものは使えるようにすればいい。
7のサポートが終わるなら10へのバージョンアップ。

しかし、起動など動作が遅い。

なら改善すればいい。

動作を速くする方法として簡単な方法があります。

新しいパソコンを購入するよりお金がかからないので試してみる価値はあります。

その方法はHDDからSSDへの換装です。

ここからは知らない人でもなんとなくわかってもらえるように説明していきます。

HDDHard Disc Drive(ハードディスクドライブ

SSDSolid State Drive(ソリッドステートドライブ

どちらもパソコンでワードやエクセル、画像などなど、データやファイルを保存している記憶装置というものです。

パソコンはCPUとメモリとハードディスク(記憶装置)の3つで動いていると思ってください。

よく使われる説明として

CPUは人間(頭脳)
メモリは机
ハードディスクは収納する箱

と、例えられます。

漢字ドリルなんかを机に広げて作業して終わったら漢字ドリルを収納箱に入れるイメージ。
机(メモリ)が大きいと参考書や辞書などたくさん置くことができます。
机が狭いと参考書を一度片付けてから辞書を広げて、また参考書を使うときは辞書を片付けてという手間がパソコンの速さに関係してきます。

というメモリの役割をざっくり説明したところでメモリについてもう少し詳しい説明。

メモリの仕事はCPUと記憶装置の仲立ちです。

パソコンが動作するときHDDに保管しているデータをメモリに渡します。
そしてメモリからCPUにデータを渡します。

なぜこのような手順なのか。
HDDから直接CPUに渡さないのか。

それはCPUの速さとハードディスクの速さが違いすぎるから。

CPUは動作がとても速いです。
データのAとBとCのデータが欲しいとの指示を出します。

しかしHDD側では

えーとAのデータがこれで、次はBのデータを準備して・・・

という感じで次から次にくるCPUの指示についていけません。

それに対してメモリは素早く動けるのでCPUの指示に対応できるのです。

なのでCPUが処理を始める前にHDDのデータをメモリが預かっておき、CPUとのやり取りはメモリがするわけです。

ということからHDDは記憶装置でも補助記憶装置と呼ばれ、メモリは主記憶装置と呼ばれています。

メモリの容量が大きいとパソコンが速くなるというよりは遅くなりにくいと思っていいと思います。

今使ってるノートPCのメモリ容量は4GB。
これを倍の8GBにしてもパソコンが速くなったと体感はできないでしょう。

今回の目的は動作の遅いパソコンを速くしたいということなので、メモリ容量を増やすのではなくHDDを交換することにします。

そこで登場するのがもうひとつの記憶装置、SSDになります。

このSSD、HDDと何が違うのか。

SSDはフラッシュメモリと呼ばれるハードディスクみたいに使えるメモリのことです。

さきほど説明したメモリはHDDからデータを預かりCPUとやり取りすると書きましたが、メモリは電源を切ってしまうと記憶したものも消えてしまいます。
HDDからデータを預かっているのでデータが完全に消えるわけではありません。

メモリ自体は電源を切った状態でデータを記憶することができないのでHDDが必要なわけです。

しかしこのフラッシュメモリはHDDのようにデータの書き込みや読み出しができて電源を切っても記憶が消えないメモリなのです。

このように電源を供給しないと記憶を保持できないメモリを揮発性(きはつせい)メモリといい、電源供給なしでも記憶を保持できるメモリを不揮発性(ふきはつせい)メモリといいます。

 

長々とメモリの説明をしたのはこのフラッシュメモリを分かりやすく知ってもらうためだったのです。

HDDよりも高速にデータの書き込み・読み出しができればパソコンの処理速度もあがりますよね。

じゃあなんで最初からSSD搭載のパソコンを買わなかったんだという話になります。

いまでこそSSDは普及してますが、SSDは記憶できる容量が小さく値段も高かったんです。
SSDの値段も下がってきましたが、このまえ買ったSSDは500GBで9,000円くらい。
同じくらいの金額で電気屋さんの店頭に並んでる外付けのHDDで3TBのものが買えます。

ちなみに1,000GB(ギガバイト)で1TB(テラバイト)です。

昔はもっと高かったんですよ。

ノートパソコンのHDDをSSDに交換し処理速度を速くするだけでなく他にもメリットがあります。

 

HDDのSSDのメリット・デメリットを比較してみます。

HDDのメリット
・SSDと比べて保存できる容量が大きい
・容量単価が安価

HDDのデメリット
・衝撃に弱い
・消費電力が大きい

 

SSDのメリット
・衝撃に強く、発熱や消費電力が少ない
・書き込み、読み出しの速度が速い
・作動音がない
・HDDよりサイズが小さく、軽量

SSDのデメリット
・容量がすくない
・容量単価が高い
・故障した場合データの読み出しができなくなることがあり、データの救出が難しい

以上がHDDとSSDを比較した時のメリットデメリットになります。

ほかにも寿命として使用環境にもよりますがSSDのほうが長いと言われています。

しかしSSDには書き換え寿命というものが存在します。

SSDはデータを記憶していくと徐々に劣化していきます。
寿命に達するとデータの書き込みができなくなります。
あまり寿命は気にせずに使用していいと思いますが、大切なデータはバックアップを取るように心がけましょう。

SSDの寿命以外にもパソコンのトラブルはたくさんあるので、いつ壊れてもいいようにしておくべきです。

といっても普段からバックアップを取ってない人が多いと思います。

そんな人でもバックアップを取る習慣をつける方法があります。

それは

 

大切なデータをなくすこと

 

データをなくした後悔の念からバックアップの大切さがわかるのですよ!

 

想像してみよう。

子どもの成長の記録、入学式や運動会、旅行の写真や動画

撮りだめた10年分のデータが一瞬で消えてもう戻ってこない。

・・・恐ろしい。

 

なんとなーくHDDやSSDについて分かったでしょうか。

ネットで検索すれば図で説明したり分かりやすいサイトがたくさんあるので、わかりにくかった人、もっと知りたい人は調べてみてください。

長くなったので後編に続く。

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