ピックアップイベント「忌部・麁服の里」

最近、「平成最後の○○」とよく耳にします。

天皇陛下が来年4月30日に退位され、翌日の5月1日に皇太子さまが即位されることが決まりました。新しい元号になり、天皇が即位され、11月14日、15日に大嘗祭(だいじょうさい)が挙行される予定。今後、ますます注目されていくであろう大嘗祭にスポットをあてたイベントが鴨島公民館で開催されます。

第13回 吉野川コレクション
忌部・麁服の里 in Yoshinogawa

日時は平成30年10月7日(日)

午後1時30分開演(12時30分開場) 午後3時30分終演予定

会場は吉野川市鴨島公民館3F 江川わくわくホール

オープニングメッセージ演奏として篠笛、オカリナの演奏。書道家による書の披露を予定しています。

篠笛はサマーコンサート「オペラと篠笛」でもお世話になった愛媛県在住の篠笛演奏家 阿部一成さん。

阿部さんは太鼓芸能集団「鼓童」に14年間在籍後、生まれ故郷の愛媛県新居浜市を拠点に活動されています。世界的振付家シディ・ラルビ・シェルカウイ氏や、人間国宝の観世流能楽師・津村禮次郎氏など、国内外の様々なアーティストとの共演を重ねています。これまでに世界30ヶ国で演奏し、篠笛の魅力を伝えています。演奏曲目は「ソラの郷へ」。

 

書の披露は地元吉野川市在住の書道家 吉野 美苑(よしの びえん)さん。

5才のころより書道に親しみ、日々自己研鑽に励む傍ら、日本文化としての書道を広く知ってもらおうと欧米やアジアの国々での書のパフォーマンスや書の奉納、ワークショップを行っています。近年は「藍の墨」による作品制作に意欲的に取り組み、県外・国外へと発信しています。また、2018年10月、イタリア・トリノで開催される「ジャパン・ウィーク」にも参加されます。

 

オカリナ演奏は2000年9月に結成されたオカリナ演奏グループ「アミンダ」

「アミンダ」とは、エスペラント語で「可愛い」の意味。活動は多岐にわたり、特に保育所、幼稚園、老人福祉施設、障害児諸学校、病院等の慰問活動を続けています。オカリナを奏する仲間たちも県下で200名ほど在籍しています。

篠笛やオカリナの音色、書の披露で会場の雰囲気を作り、記念講演へと移ります。

 

記念講演には「忌部・麁服の里」と題し、阿波忌部直系 三木家当主 三木 信夫さんにお話いただきます。

三木さんは1936年、徳島県美馬市 阿波忌部氏直系の三木家に生まれました。関西(かんせい)学院大学法学部を卒業。現在、「NPO法人全国重文民家の集い」代表幹事であり国重要文化財 三木家住宅の管理者。

三木家は阿波忌部氏直系としての忌部氏であって、上古(じょうこ)以来歴代の践祚大嘗祭(せんそだいじょうさい)に御殿人(みあらかんど)として麁服を調進して朝廷と深いつながりを持っていた。麁服調進は、南北朝動乱に至り、以降中断していましたが、復活して大正・昭和の大嘗祭にその任を果たしました。平成2年の大嘗祭は、旧木屋平村・山川町の大勢の方々の物心両面での支援と協力により麁服調進の任を果たしたそうです。

 

記念講演に続き、「大嘗祭と阿波忌部」と題して忌部文化研究会 会長 林 博章さんよりご講演いただきます。

林 博章さんは1965年、徳島市生まれ。青山学院大学法学部を卒業。2005年3月、鳴門教育大学大学院修士課程修了(地理学)。

1997年より古代史研究に着手し、2004年に阿波歴史民族研究会を発足。「第1回全国忌部サミット」「日本麻フェスティバル in 吉野川」など県内外で講演依頼をこなしています。鴨島公民館での生涯学習講座 歴史講座でも年2回、阿波忌部研究の最新情報をお話いただいています。

2011年に鳴門海峡と渦潮の世界遺産化、2012年に徳島県剣山系の世界農業遺産化を提言。

2018年には、四国中央部に位置する徳島県西部の「にし阿波」地域で、400年以上継承されてきた傾斜地農耕システムが国連食糧農業機関(FAO)によって世界農業遺産に認定されています。

専門は日本古代史。さらに考古学、神話学、地理学、民俗学、文化人類学、伝承学、日本史(農業史・産業史)、文明論など学際的見地より研究を進めています。市民・行政・各産業界と連携し地域創生のため、さまざまな活動を展開しています。

公演後はイベントの締めとして太鼓の記念演奏があります。

 

演奏はNPO法人 太鼓の楽校 「太鼓一家」

和太鼓が発展途上である徳島の地で、「新しい和太鼓の風を!」という願いと、和太鼓の楽しさをより多くの人に伝えていきたいと願いを込めて、2011年秋に結成。日本の心である「祭りの音」、「土の香り」、「ふるさとを愛するこころと感謝」を表現の芯に据え、各地の伝統的な和太鼓の演目を大切にしています。
現代的な新しい演目にも挑戦していき、より多くの方に「和太鼓の素晴らしさ」を伝えていくためにノーマライゼーションを理念の軸に活動しています。太鼓の楽校も2018年10月、イタリア・トリノで開催される「ジャパン・ウィーク」に参加します。

以上の構成で「忌部・麁服の里 in Yoshinogawa」を10月7日に開催します。

主催
吉野川コレクション実行委員会
吉野川市鴨島公民館 指定管理者 (株)松島組

共催
一般社団法人 忌部文化研究所

入場は無料となっております。

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