伝統芸能の祭典出演団体紹介の続き

伝統芸能の祭典出演団体紹介の続き

10月最後の週末。鴨島町内では各所でお祭りが開催されているようです。来週には今年度で最後となる伝統芸能の祭典が開催されます。前回の記事で出演団体のうち、4団体を紹介しました。今回は残り4団体の紹介です。

 

吉野川市立鴨島東中学校伝統芸能部

 

鴨島東中学校では4年前から地域に残る民俗芸能を体験・伝承していきたいとの思いから有志が集まり同好会を結成。校内の文化祭で成果を発表するなどしてきました。今年もクラブ活動の合間を縫って森藤獅子舞保存会の指導を受け集中練習をしてきました。練習の演目は多少年によって異なりますが、獅子舞の「サッサ」「見合い」の演技と太鼓を習得してきました。

その他、練習を通じて徳島の伝統産業で今、注目を浴びている「阿波藍」が獅子舞や人形浄瑠璃などの伝統芸能を受け継ぎながら地域の人たちとの交流を通して、地域の社会や文化の学習に役立てていきたいと考えています。

 

川島神社奉納「豊栄の舞」

 

豊栄の舞(とよさかのまい)乙女舞とも言われます。舞姫の装束は千早(ちはや)緋袴(ひはかま)で紅白の帛(ゆう、はく)を付けた榊(さかき)を持って舞います。ご神前の前で氏神様の御心を慰めるために御奉仕します。森羅万象の神々を崇めその恩恵に感謝する心を表現した舞で、太陽の恵みや自然への感謝の気持ちが込められています。

川島神社では、氏子の子ども達の中から毎年小学校5年生の女子4名が舞姫となって御奉仕しています。夏休みに練習を重ね、秋の例祭と七十五膳神事に御奉仕した後、御旅所8ヶ所で舞を奉納しています。その後、翌年春の祈年祭(としごいのまつり)で舞を奉納します。

一、あけの雲わけうらうらと 豊榮昇る朝日子を 神のみかげと 拝めば その日その日の尊しや 
二、地にこぼれし草の実の 芽生えて伸びて美しく 春秋飾る花見れば 神の恵みの尊しや
神社本庁制定 臼田甚五郎作詞

以上の歌詞に因んで「豊栄(とよさか)の舞」と言います。

 

美郷平八幡神社奉納大陰流獅子舞保存会

 

この獅子舞は、今から210年くらい前、江戸時代の文化年間、ある家の方が平八幡神社に健康長寿と魔除けを祈願し奉納していたのが始まりです。昭和52年美郷村時代に無形文化財として指定されました。

地域性豊かな伝統文化を残したいとの思いで平成5年に保存会を結成し、今では子どもたちの後継者づくりは知り合いにお願いする方法で頑張っています。

 

阿波踊り保存会高越連

 

阿波踊りは、430年余りの歴史をもち、その起源には諸説ありますが、盛んに踊られるようになったのは、徳島藩祖・蜂須賀家正公が天正14年(1586年)7月に阿波に入り、城の完成を祝して乱舞したのが始まりと言われています。そこから阿波踊りは市民社会に定着し、自由な民衆娯楽として花開き、特に戦後は復興の象徴としてめざましく発展してきました。このような歴史を経て、阿波踊りは今では日本を代表する伝統芸能として、世界にも知られるようになりました。

高越連は、平成4年に伝統芸能の継承と地域活性化、そして町おこしを目的に山川町で結成されました。地元の霊峰「高越山」から名前をとり、高越連と命名しました。

また、高越山に住むと言われる狗伝説を取り入れ、今年で27年目になります。現在は、徳島県阿波踊り協会吉野川市阿波踊り振興協会に所属し、山川町を初め県内外で活動しています。

現在の連員数は70名で、高越天狗舟窪(ふなくぼ)のつつじをモチーフした浴衣で天狗踊りを先頭に元気いっぱいの子ども踊り・しなやかな女踊り・豪快な提灯踊りの男踊りをミックスさせ、調和のとれたお囃子に合わせ、頑張って踊っています。今後も阿波踊りの文化・伝統芸能の発展に連員一丸となって努めます。

阿波踊りの用語
連 ・・・ 踊る団体の呼び名
よしこの ・・・ 阿波踊りで歌われる唄
ぞめき ・・・ 阿波踊り特有の二拍子の軽快なリズム
高張り提灯 ・・・ 長竿の先に連名の入った二つの提灯で先頭に立ち、連を誘導する象徴的な提灯
鳴り物 ・・・ 三味線・大太鼓・締め太鼓・鉦・笛・鼓・竹
鳥追い笠 ・・・ 女踊りがかぶる編み笠で艶やかさを強調します
エライヤッチャ ・・・ 偉い奴ではなく「これから大変だが頑張るぞ」という意味
ヤットサー ・・・ 「踊りを始めるぞ」という意味
ヤットヤット ・・・ 「準備できてるぞ」、「いいぞ、いいぞ」という意味の返し

合いの手
「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損そん」
「篠山通れば笹ばかり、イノシシ豆食うてホーイホイ」

 

前回と合わせて以上の団体が出演します。早いもので、10月が終わり、あっという間に伝統芸能の開催日がせまってきました。伝統芸能の祭典の前日が吉野川市文化祭なので早めに準備にかかります。玄関の縦看板の作成。

舞台に吊る横看板の作成。

スタッフMさんと手分けして印刷したプログラム折り。

いつもより紙が厚いので折りにくい。1度に4枚以上折るとプログラムの端がずれる。

3枚ずつ折ることに。

週明けからは吉野川市文化祭と伝統芸能の祭典の準備を平行していかないといけない。時間を有効に使って、できる準備からどんどん進めていきたいと思います。

 

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