HDDとSSD 後編

HDDとSSD 後編

前編でHDDとSSDの説明をしたので後編ではSSDへの換装をレポート。

まずは注意点。

自分でパソコンのパーツを交換するなどの行為は改造行為となる場合があります。
その場合はメーカーの保証対象外となる場合もあるので注意しましょう。

失敗もしくは不具合が起こっても自己責任。

またデータのバックアップをとっておくことも忘れずに。

 

では交換作業開始。

最初にバッテリーを外します。

HDDを交換するついでに内部も見てみよう。
ではカバーを外していきます。

ネジは小さいのでなくさないように。

オープン。

ホコリやゴミがあれば掃除しようと思ってましたが綺麗でした。
ファンの部分も大丈夫。

パソコンを冷やしてくれるファンはよく回転しているので長年使っているとホコリがビッシリついてることがあります。
他にもパソコンケース内に虫が入り込んで住んでいることも。

また基盤などをさわる場合は静電気にも注意です。

どちらかといえば私自身は静電気は持ってるほうだと思う。

そもそも静電気は衣服の摩擦で起こるもの。
なら上半身裸でやればっ・・・職場ですよねここは。

金属をさわってこまめに放電。

静電気対策の手袋なんかもあるので必要なら使ったほうがいいと思いますよ。
私は買ってはみたものの手に入らなかったけどね・・・。

手袋つけても小さいネジは扱いづらいので個人的には素手でいいかな。

バチッとなっても自己責任。

 

パソコン内は綺麗だったので本命のHDDのカバーをオープン。

慎重に取り外し。

この中に大切なデータが入ってます。

ちなみにHDDのサイズには規格があります。

このHDDは2.5インチ。

で、こっちが3.5インチ。

デスクトップPCに搭載されているHDDはこの3.5インチが多いです。

並べるとこんな感じ。

ノートPCだとスペースが限られているので2.5インチのHDDが使用されています。

そしてこのHDDからSSDへと換装するわけです。

今回用意したSSDがこちら。

Samsung SSD 500GB 860EVO 2.5インチ内蔵型

HDDと比べてとても軽い。

2.5インチなのでHDDと大きさも同じ。

このままSSDをノートPCにつけても中身がないのでWindowsは起動しません。

そこでHDDからSSDへデータをそっくりそのままコピーしてクローンを作成します。
HDDのクローンをつくるにはクローン用のソフトウェアなどで簡単に作成できます。

私の場合は電源が入らなくなったパソコンのHDDからでもクローンが作成できるようにコピー&イレースマシンを持ってるのでそれを使用します。

HDDとSSDを接続。

コピーといっても種類があってデータのみコピー(System and Files)や領域のコピー(ALL Partitions)などがあります。

今回はクローン化のためHDDのすべてのコピーするのでWHOLE HDDを選択。

コピーするだけでなくコピーしたファイルが元のデータと同じかどうか比べて、データの正当性を検証するCopy & Compare(コピー アンド コンペア)モードで開始。

HDDからSSDへのコピーが始まりました。

あとは機械が頑張ってくれるので放置で大丈夫です。
HDD内に壊れた領域などがあってコピーできない場合はエラースキップという機能をオンにしているのでコピーの中断もありません。
とりあえずコピーできるものはすべてコピーしてくれます。

コピーしている間にHDDの中身を見てみましょう。

廃棄予定の3.5インチのHDDを使いますが、廃棄するもの以外は分解しないように。
データの読み書きができなくなったりする場合があります。

HDDの中身を見るためにはこのネジを外します。

ネジ穴が星型になってるトルクス規格。

精密機械などに使用されているこのネジを外すのにはトルクスドライバーを使用します。

6か所のネジを外すも硬くて開かない。

こんな時はネットで調べます。

なるほど、なるほどもう一つネジが隠れてるようで。
シールの下にありました。

「素人が開けるんじゃねぇ」という強い意志が感じられます。

オープン。

ピッカピカ!!

このピカピカの部分がプラッターと呼ばれる部分でここに大切なデータが記憶されています。
傷がついたり、ホコリなどのゴミでデータの書き込み・読み出しができなくなるので、不必要に分解しないようにしましょう。

この部品がアクチュエーター。

先端にはデータを読み書きできるように磁気ヘッドが付いてます。

データの読み書き時はプラッターが高速で回転し、その回転しているプラッターの上に磁気ヘッドが移動してデータの読み書きをしています。

HDDが衝撃に弱いのはこの磁気ヘッドが衝撃で破損したり、プラッターに傷がついたりすることで読み書きができなくなるためです。

あまり詳しく文章で説明はできないな。
youtubeにHDDが動いている動画がたくさんあるのでそちらを見てください。

コピー開始から1時間たちましたがまだコンペア中だったので別の仕事を片付けることに。
もうしばらく放置です。

 

数時間後、コピー&コンペア完了。

3時間22分37秒かかったみたいです。

コピーだけだったらもっと早く終わってたかな。

No Bad Sectorの表記がでてるので不良セクタもなくすべてのデータのコピーができたようです。

ちなみにセクタとは記憶領域の最小単位のこと。

さっきのプラッターを図にします。

これを同心円上に分割。

この部分をトラックといいます。

さらに分割。

この部分をセクタと呼びます。

ざっくりした図ですがピカピカのプラッターはこのように分割されデータが格納されてます。

劣化や損傷でデータの読み書きができないものを不良セクタと呼びます。
そこに何のデータが格納されていたかによって影響がかわるのですが、Windowsを起動するファイルだと起動時に支障がでたりします。

エラーチェックなどで診断できるので、パソコンの動作がおかしい場合は不良セクタが原因かもしれません。

 

HDDのクローンが無事におわったのでSSDを取り付け。

カバーをつけてネジ止めして完了。

 

最初に電源を入れる時に少し緊張します。

SSDが認識していないとWindowsが起動しないのでちょっとドキドキ。

 

無事起動。

電源オンしてからトイレに行って戻ってきてもアプリケーションがすぐに起動しなかったけど、10秒くらいでこの画面。

速くなった。

HDDからSSDに換装したときの起動の速さは感動ものです。

 

素人でもこんな感じで換装できます。

クローンはフリーソフトでもできるので、費用はSSDの購入だけ。

用途があれば残りのノートPCもSSDへ換装すれば大丈夫。
それまではしばらく眠っててもらおう。

新しいパソコンを買うよりずっと経済的。
長年仕事でがんばってくれているパソコンなので大切に使っていきたいですね。

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