展示菊の搬入

展示菊の搬入

先週の10月9日の火曜日。鴨島公民館が休館日の日に菊の展示小屋を建てました。

それから1週間後の火曜日、今度は展示小屋に飾る菊の搬入日です。その前に展示小屋の仕上げを。竹で前面のすだれをおさえます。

小屋を仕上げているうちに菊が運び込まれてきました。
懸崖(けんがい)と②杉作り。

①の懸崖は幹や茎が根よりも低く崖のように垂れ下がっているものを呼びます。三本仕立ての大菊ではなく小菊とよばれる小さな花がたくさん咲きます。同じ小菊でも②の様に杉の木の形のように仕立てたものを杉作りと呼びます。立懸崖とかローソク作りと呼ばれることもあるそうです。

杉作りを花壇に置くことにより、花壇に立体感が出るので総合花壇には欠かせないものだそうです。総合花壇とは色々な種類の菊を飾った花壇だと思ってください。吉野川市役所前のイベント広場で開催される菊花展にも総合花壇があります。見ていただくと杉作りも飾られていると思います。 

立派な盆栽作りが到着。

盆栽作りとは古木や岩などを使って盆栽のように仕立てるものです。この菊も小菊ですが山菊といって幹が太くなりやすい種類の菊を使用するのが一般的。花が終わってしまうと地上部分は枯れてしまいますが、上手に管理し、幹や根が枯れないように冬を越すと同じ株でまた花が咲きます。今回出展していただいたこの盆栽作りは去年と同じ株なんだとか。丁寧に育てられているんですね。

そして主役の三本仕立ても到着。

三本仕立ては大菊の最も基本的な仕立て方。1本の苗を摘芯して3本の枝を伸ばし、後の1輪を花の2/3位高く、前の2輪は同じ高さにします。後ろの1輪、前の2本より高い位置の花を「天」、前の2輪をそれぞれ「地」「人」と称します。一番高い天を奥にになるように鉢を置きます。

そのまま生長して、地と人が同じ高さになるのは難しいので、2輪が同じ高さになるように支柱を使って高さの調整をします。このときに菊が折れてしまうことがあるので、初心者の人はドキドキです。

 

ここでざっくり摘芯についてご説明。

摘芯(てきしん)とは芽の先端を摘み取ることをいいます。菊の茎の先端に芽があります。その先端の芽よりも下に葉の付け根から伸びる脇芽という芽があります。この状態の時は先端の芽が優先して生長するようになっていますが、摘芯して先端の芽を摘み取ることにより脇芽が生長していきます。この生長していく脇芽を三本仕立てにします。三本が決まったらそれ以外の脇芽に栄養を取られないために取り除いていきます。先ほどの懸崖や杉作りはこの摘芯をくりかえして、花を増やしていきます。

運ばれた菊は展示小屋に入れていきます。

盆栽作りは奥の棚に飾り付け。

大菊の三本仕立ては高さをそろえて花壇を組みます。

「のれん」をかけて小屋の仕上げにかかります。

汚れや糸くずがついていたので、ガムテープの粘着をつかって綺麗にします。

とりつけ完了。

いい雰囲気じゃないかぁ。ちょっと休憩。

先生からみかんの差し入れ。甘くておいしかった。休憩中に今年の自分たちの菊の話に。

今年の夏は暑く、台風も多かったため、例年にくらべて大変だったようです。花壇にはまだ菊を飾るスペースがあるので先生「また家に菊を見に行くけん、いいのがあったら出してなー」生徒A「いやぁー来られてもないもん。菊、悪いし恥ずかしい」と、いうやり取り。

今年はスプレー菊の実習がなかったので、スプレー菊やクッションなどあれば出してほしいですね。受講生の皆様、出展お待ちしてます!

休憩も終わって三本仕立ての花壇組の調整。ちなみに黄色や白の菊のつぼみの下にある針金っぽいものは輪台(りんだい)といって菊の花弁を下から支える補助的なものです。

同じ高さの列をつくります。小屋の一番奥に背の高い菊の鉢を、手前に低い菊の鉢になるように並べ替えます。

葉っぱの色が濃くてツヤもあってきれいです。

三本仕立ての並びも完成。やっぱり小屋を仕上げて菊を飾ると変わりますな。

菊なし。

小屋を仕上げての菊あり。

右の空いているスペースには手作りの菊人形が入る予定。先に大菊が咲いて、懸崖の花が咲く感じでしょうか。ある程度菊の展示ができたので、菊花展の看板設置準備。自作の看板。

もう10年以上も使ってるので色あせてきた。来年は一度作りなおしましょうかね。

そういえば吉野川市の菊花展が昨日から始ってますね。

第78回鴨島大菊人形と第86回四国菊花品評会
主催:鴨島菊人形実行委員会
共催:吉野川市観光協会
期間は平成30年10月19日(金)から平成30年11月18日(日)まで。
期間中は午前8時~午後9時までの時間で菊を観賞できます。

菊人形はNHK大河ドラマ「西郷どん」がテーマ。
「西郷どんと糸」の場面(3体)
「西郷、斉彬の御庭方となる」の場面(4体)
ヨッピーとピッピー(2体)
切幡寺と空海(2体)

さらに鴨島駅前でも
「西郷と糸」の場面(2体)
が展示されます。

鴨島公民館の菊はまだ咲いていないので、11月に入ってから来られるのがいいと思います。

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